オーガニックが当たり前に選択される日は近い!数字で見る世界と日本のオーガニック事情

投稿者: uchiage 投稿日:

皆さん、こんにちは!株式会社UCHIAGE広報室の柳瀬です。

 

前回の記事ではオーガニックとSDGsの関係について解説をしました。オーガニックであろうとする取り組み(自然に優しい製法)や、そこから派生したエシカル・フェアトレードといった活動がSDGsに繋がっているという事でしたね。

 

ここ数年の間に、私たちの身の回りにもオーガニックなものが増えてきているように感じます。皆さんの中にも、身の回りのものにオーガニックを取り入れられている方や、オーガニックな食事を選択されている方も増えてきているのではないでしょうか。

 

しかしそれでも、日本のオーガニック事情は欧米諸国に比べてまだまだ遅れていると言われています。実際の所、欧米諸国と日本では何がどれぐらい違っているのでしょうか。

 

今回は、そんな世界のオーガニック事情、そして最近の日本のオーガニックについて、統計的なデータから紐解いていきます。

年々成長するオーガニック市場

2022年2月に、世界最大規模のオーガニック専門展示会「BIOFACH*1」で発行された「The World of Organic Agriculture 2022*2」によると、2020年の世界のオーガニック市場は1206億ユーロ(約17.3兆円)にのぼり、昨年比で4.1%の成長をしています。

 

市場規模については、昨年度に引き続きアメリカが520億ユーロ(約7.4兆円)で1位となりました *3。次いで、EU(ヨーロッパ連合)が2位で448億ユーロ(約6.4兆円)、中国が102億ユーロ(約1.5兆円)で3位となっており、この3地域だけでなんと世界市場の88.7%のマーケットがあります。EUの中でもドイツとフランスの2国が特に大きく、それぞれ150億(約2.1兆円)ユーロ、127億ユーロ(約1.8兆円)と中国以上の大きなマーケットがあることがわかります。

 

一方日本のオーガニック市場規模は、株式会社矢野経済研究所の報告*4によると、2019年度で1,345億7,100万円とのことです。これはアメリカの1/55、ドイツの1/16、フランスの1/13に相当し、これらのオーガニック先進諸国と比べると日本のオーガニックの市場規模はまだまだ小さいことがわかります。また世界のオーガニック市場全体から比較すると、日本の規模は1%にも満たないこともわかります。

 

この傾向は、国民1人あたりの年間有機農産物消費額を見ても明らかです。2022年7月に公開された農林水産省の資料*5によると、2018年の国別1人あたりの年間有機食品消費額は、アメリカ、ドイツ、フランスが15,000円以上なのに対して、日本は1,408円とその1/10も満たしていません。また、中国は全体の市場規模を見ると非常に大きいものの、国民一人あたりの消費量は768円と、意外と小さいこともわかります。

 

これらをまとめると、市場規模も、国民一人当たりの消費額も大きいアメリカやドイツ、フランスといったオーガニック先進国に比べると、日本はまだまだ遅れていると言えるでしょう。

欧米諸国のオーガニック事情

それでは、オーガニック先進国のアメリカやドイツ、フランスでは、オーガニックに対してどのような取り組みがなされているのでしょうか。今回は一般消費者の目線から、小売事業における取り組みを見ていきます。

 

アメリカのオーガニック事情

アメリカにおけるオーガニックスーパーのリーディングカンパニーは、Whole Foods Market、TRADER JOE’S、Sprouts Farmers Marketなどです。

 

Whole Foods Market(ホールフーズ・マーケット)は、1980年にアメリカ・テキサス州で創業した、オーガニック食品に特化した大型のスーパーマーケットです。2021年2月現在において、米国内に503店舗を出店しています*6

 

TRADER JOE’S(トレーダー・ジョーズ)は、1967年にアメリカのカリフォルニア州で創業したオーガニックスーパーマーケットです。2021年11月現在において、530店舗を出店しています*7。TRADER JOE’Sのエコバッグは日本でも非常に人気で、街中で見かけた方も多いと思います。

 

Sprouts Farmers Market(スプラウツ・ファーマーズ・マーケット)は、2002年にアメリカのアリゾナ州で創業したスーパーマーケットチェーンです。 2022年7月現在において、米国内に380店舗以上を出店しています*8

 

 

また、オーガニック専門店だけでなく、一般のスーパーマーケット/ハイパーマーケットにおいてもオーガニック製品は当たり前のように販売されています。

 

例えば、全米に2,750店舗以上を持つ大手スーパーマーケットであるKroger(クローガー)*9は、自身のオーガニックプライベートブランドであるSimple Truth®が、2018年において20億ドルの売上を達成したと報告しています*10

 

また同じく、全米に2,200店舗を持つAlbertsons Companies*11は、自身のオーガニックプライベートブランドであるO Organics®が2018年において、10億ドルの売上を達成したと報告しています*12

 

このように、一般のスーパーマーケットであっても、オーガニック専用のコーナーが設けられているなど、オーガニックが当たり前にあるのがアメリカのスーパーマーケットの特徴です*13

ドイツのオーガニック事情

ドイツにおけるオーガニックスーパーのリーディングカンパニーは、Denn's Biomarkt、Alnatura、Bio companyなどです。

 

Denn's Biomarktはドイツ最大のオーガニックストアです。2003年にドイツ・バイエルン州で最初の店舗を出店。現在もその店舗数を拡張し続け、現在ではドイツ国内で300店舗以上の出店があります*14

 

次いで大きなオーガニックストアがAlnatura(アルナトゥーラ)です。Alnaturaは、1984年に、ドイツ・ヘッセン州で創業。現在では、ドイツ国内に133店舗以上を出店しています*15

 

Bio companyは、1999年にドイツ・ベルリンで創業。現在では、ドイツ国内に63店舗を出店しています*16

 

その他にも、SuperBioMarktbasic、ベルリンに特化したオーガニックスーパーであるLPG Bio Marktなど、様々なオーガニックスーパーがドイツ国内には存在します。

 

アメリカと同様に、ドイツにおいても一般のスーパーマーケットにおいて、オーガニック商品は当たり前のように取り扱われています。

 

例えば、ヨーロッパに4000店舗以上を持つドイツ最大級の流通グループ「Edeka-Gruppe(エデカグループ)」や、同じく6000店舗以上を持つ「REWE(レーヴェ)」は、それぞれEDEKA BioREWE Bioというプライベートブランドを持っています。またエデカグループは、2019年10月にオーガニックスーパー「NATURKIND(ナトゥアキント)」をオープンし、しかもプライベートブランドではなく土地柄や地域性を反映した商品を置いているとして話題になりました*17

フランスのオーガニック事情

フランスにおけるオーガニックスーパーのリーディングカンパニーは、Biocoop、Naturalia、La Vie Claireの3社です*18

 

Biocoopは、1987年にフランス・パリで創業したフランス最大のオーガニックスーパーです。2022年3月現在、フランス国内に765店舗を出店しています*18

 

Naturaliaは、1973年にイル=ド=フランス地域圏で創業しました。2008年にMonoprixの子会社となった後、2021年現在はフランス国内で259店舗を持ちます*18

 

La Vie Claireは、1948年にフランス・ローヌ地方で創業しました。現在ではフランス国内に380店舗(うち250店舗はフランチャイズ店)と、その規模を拡大しています*18

 

また、2008年に創業し、日本にも合弁会社を持つBio c’Bon(ビオセボン)も、2022年3月現在で101店舗と、徐々に影響力を増してきています。2020年にはフランス最大手のスーパーマーケットグループであるCarrefour(カルフール)に買収され、Carrefour Bioブランドとして、ヨーロッパ内にSo’Bioという店舗を69店舗出店しています*18

 

アメリカ・ドイツ・フランスの3国の中でも、オーガニックに関する歴史が長いフランスは、その分オーガニックな生活が当たり前になっています*19

 

例えば、フランス最大手のスーパーマーケットで、世界30ヶ国に12,225店舗を持つCarrefourは、2022年5月16日に、自身のオーガニック製品が30周年を迎えたことを発表しました*20

日本のオーガニック事情

残念ながら、オーガニック先進諸国に比べて、日本のオーガニック市場は、その規模も歴史もまだまだ及んではいません。それでも、日本におけるオーガニックに関する取り組みは、段々身近になってきているように感じます。

 

例えば大手スーパーマーケットの株式会社ライフコーポレーションでは、“素敵なナチュラルライフスタイルを通じて、心も体も健康で美しく豊かな毎日を過ごしてもらいたい”と願うスーパーマーケットとして、2016年6月にオーガニックを専門に取り扱うスーパーマーケット「BIO-RAL(ビオラル)」をオープンしました*21

 

その後、2020年12月には首都圏である吉祥寺にも出店し*22、同年12月にはプライベートブランドの「ライフナチュラル」を『BIO-RAL』ブランドに刷新しています*23

 

2022年現在では、日本全国にビオラル店舗を6店舗出店し、ライフ店舗の40店舗以上においても、ビオラルのコンセプトに沿った商品を集合展開した「ビオラルコーナー」を設置するなど、一般の消費者にも手に取りやすくなってきています*24

 

「BIO-RAL(ビオラル)」は、からだに優しい素材や製法、健康や自然志向にあわせたプライベートブランドです。「安心できるものを選びたい」「素材の味を大事にしたい」「健康的な食事を心がけたい」そんなあなたに選んでほしい商品を揃えています。

出典:BIO-RAL | 株式会社ライフコーポレーション

また、同じく大手スーパーマーケットを運営する、大手流通企業グループのイオングループでも、2016年にフランスのMarne & Finance Europe社と合弁会社ビオセボン・ジャポンを設立。オーガニックな商品を販売するフランス・パリ発のスーパーマーケット「Bio c' Bon(ビオセボン)」を運営しております*25

 

Bio c' Bonでは、「オーガニックを日常に」をテーマに、普段使いできる幅広いオーガニックを取り揃えています。その“新鮮な生鮮食品”と“日常使いできる品揃え”が人気を呼び、店舗数を徐々に拡大*26。2022年現在では、日本全国に28店舗出店しており、私たちが身近にオーガニックに触れることができるようになってきています*27

 

2022年6月には、バルクフーズ(量り売り)持ち込み容器への対応や、環境にやさしい素材を使用した店舗内装・什器により、より地球環境に優しいサステナブルストアへと生まれ変わっていきます*28

 

おいしいこと、安全安心なこと、心と身体に心地いいこと。

誰かの笑顔につながって、地球にもやさしいこと、

この時代に大切にしたいと思うことが “オーガニック”には凝縮されている—。

「ビオセボン」が提案するのは、“日常使い”のオーガニック。

“ふだん”の食事に気軽に取り入れられる暮らしです。

LE BIO AU QUOTIDIEN オーガニックを日常に。

出典:ビオセボンとは |  Bio c' Bon


私たち株式会社UCHIAGEが運営する汐留のオーガニックセレクトショップ「natural style BIO SOPRA Tokyo 」も、地球環境や人の体に優しいオーガニックな食品や飲料、オーガニックコスメを厳選し、お客様の毎日を上質で華やぐものにするためのライフスタイルを提案しております。近くに寄られた際には、ぜひ一度お立ち寄りください。

 

natural style BIO SOPRA Tokyo (ビオソプラ) は、都会で忙しくパワフルに過ごされているお客様に健康、美容のサポートをするだけでなく、カラーや香りを通じて四季を感じるライフスタイルを提案いたします。

 

新しいモノだけではなく、ストーリーや人との出会いを

 

お客様にとって、上質で心華やぐ毎日を過ごすための「出会い」を提供できるお店でありますように…。

出典:About BIO SOPRA | natural style BIO SOPRA Tokyo

最後に

今回は世界のオーガニック事情から見た日本の状況を、実際の数値を元に解説しました。今回は市場規模を主なデータとして紹介しましたが、「The World of Organic Agriculture 2022」では、有機農業の農地面積や生産者数、市場成長率などのデータも掲載されていますので、興味のある方は是非一度ご確認ください。

 

昔からオーガニックに取り組み続けているアメリカや、EU諸国に比べて遅れていると感じてはいましたが、市場数や店舗数、歴史といった数字で見るとその差は歴然です。一方で、日本国内に目を向けると、オーガニックに対する取り組みは少しずつ増えてきています。日本でも、欧米諸国のように当たり前にオーガニックを選択する日はそう遠い未来のことではないでしょう。

 

私たち株式会社UCHIAGEも、東京の港区からオーガニックが身近にあるライフスタイルを発信し続け、欧米諸国のようにオーガニックを当たり前に選択する時代のつくり手になっていきます。

 

オーガニックについてはこれまでもいくつか記事を書かせていただきました。もっと深く知りたいという方は、こちらも合わせて御覧ください。

オーガニック=無農薬ではない?ややこしいオーガニック事情について

自然由来であることが地球に良い?オーガニックとSDGsの深い関係性

 

脚注

*1:
BIOFACHは1999年を初回の開催とし、年1回開催される世界最大のオーガニック食品見本市

BIOFACHの2019年実績

来場者数 : 51488人 (うち海外から:25898 人)

出展社数 : 2982社 (うち海外から:2181 社)

である。

*2:

The World of Organic Agriculture 2022」は、FiBL(スイス有機農業研究所)とIFOAM-Organics International(国際有機農業運動連盟)が「BIOFACH」に合わせて毎年刊行する世界のオーガニック最新データ。最初の刊行年は2000年で、以降20年以上にわたり継続している。

*3:

【2021年版】世界のオーガニック最新トレンドまるわかり!拡大する世界の有機農業とオーガニック市場を統計データで理解する | IBO Journal

*4:

オーガニック加工食品市場の調査を実施(2020年)| 株式会社矢野経済研究所

*5:

有機農業をめぐる事情(令和4年7月) | 農林水産省 

*6:

Number of Whole Foods in USA – 2021 Store Location Analysis

*7:

How the man behind Trader Joe’s turned extra-large eggs into a grocery store empire

*8:

Sprouts Farmers Market Hiring 100 Employees for New Cape Coral Store

*9:

Our Business and Operations | Kroger

*10:

Kroger's Simple Truth® Brand Reaches $2 Billion in Annual Sales | Kroger

*11:

About ACI | Albertsons Companies

*12:

Albertsons Companies’ O Organics hits $1 billion brand milestone | GlobeNewswire

*13:

続・見てきました!シアトル最新小売事情②クローガー編 | 流通視察ドットコム

*14:

Supermarkets and grocery stores in Germany | EXPATICA

*15:

Alnatura(アルナトゥーラ) | ジェトロ(日本貿易振興機構)

*16:

Die BIO COMPANY im Überblick | BIO COMPANY

*17:

ドイツ食品小売最大手が仕掛けるオーガニックスーパーは成功するか?パイロット店舗を徹底紹介! | ORGANIC PRESS

*18:

Who leads the organic market in France? | Bio Eco Actual

*19:

フランスのオーガニック事情~BIOとは? | BiOTOP!A community

*20:

CARREFOUR CELEBRATES 30 YEARS  SINCE ITS FIRST ORGANIC PRODUCT

*21:

新業態店舗「BIO-RAL (ビオラル)」 オープン | ライフ

*22:

食品スーパーのライフがプロデュース「BIO-RAL(ビオラル)」首都圏1号店が吉祥寺にオープン! | ORGANIC PRESS

*23:

~コロナ禍で注目が集まるオーガニック&ナチュラルライフ~高まる健康志向に応えビオラル事業を一挙拡大! |  @Press

*24:

ライフの自然派スーパー「ビオラル」出店加速 後発ながら躍進 | 日経XTREND

*25:

イオンがフランス発のオーガニックスーパーを開業 | WWDJAPAN

*26:

ビオセボンとは | Bio c' Bon

*27:

店舗情報 | Bio c' Bon

*28:

ビオセボンはサステナブルストアへと進化します ~6月24日(金)自由が丘店オープンよりスタート~ | PR TIMES

カテゴリー: オーガニック

0件のコメント

コメントを残す

アバタープレースホルダー

メールアドレスが公開されることはありません。