SDGsがなぜ必要なのか
こんにちは。株式会社UCHIAGEでインターンとして働いております、ゆうなと申します。
経営を学んでいく中で、必ず聞くことのあるのが「SDGs」。
2015年に国連総会にて採択された持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)のことで、2030年までの具体的指針として17の目標が示されています。
17の指標全てについて調べていく中で、特に気になるテーマについて、世界全体で何を解決していくのかにフォーカスして、そこから私たちに何ができるのかを見つけていければと思います。
貧困をなくそう
出典:国連広報センター(https://www.unic.or.jp/)
まず、注目したのは「1.貧困をなくそう」についてです。
「あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ」ということを目標に掲げていますが、あらゆる場所というのはなんとなく想像がつきますが、あらゆる形態の貧困って何だろう?と思い、調べてみました。
全世界で極度の貧困のなかで暮らす人の数は、1990年から2015年で半分以下になっています。しかし、いまだに多くの人が人間の基本的ニーズを満たせないでいます。
SDGsで定義されている貧困とは、世界銀行で定められた、1日1.9ドル未満で生活している人のことで、現時点で世界で7億人(人口の10%)もの人がそこに当てはまるのが現状です。
世界人口の10%もが貧困層というのは、日本の人口の7倍もの人が毎日生きるか死ぬかを彷徨っているということなのです。
貧困層の割合が多い国では、独裁色の強い政権が多く見受けられ、貧困した生活のせいも相まって国政に不満が高まり紛争の原因へとつながっているのです。
つまり、生活の貧しさは人間の心も貧しくしてしまうことにつながっているので、貧困をなくすことが国際会議で定められたのです。
飢餓をゼロに
「飢餓」というと、日本人はあまり馴染みがないかもしれませんが、なんと世界には8億もの人々が満足に食べることができず、飢えに苦しんでいます。
世界人口の9人に1人という計算になり、意外にも多く、豊かさが当たり前の日々を過ごしていると衝撃でしかありません。
しかも、この数はこれからますます増えていくと予想されています。
なんと、2050年には20億の人が飢餓に苦しむ時代が来るといわれており、これが現実にならないように私たちはしていかなければならないのです。
ちなみに、飢餓の主な原因は近年急増している極端な気象現象ですが、もちろんそれだけではありません。
なんと、その原因は「私たち」が作っていました!
例えば、私たちが暮らす日本では、年間2,842万トンの食品を捨てていて、そのうちまだ食べられるにもかかわらず捨てている食品は646万トンもあるというのです。
これを食品ロスといい、世界の食品援助量の2倍にあたる食品を廃棄していることになります。
私たち自身が原因ということは、私たち自身が解決できるとも考えられます。
賞味期限や消費期限切れで捨ててしまうことを無くしたり、食材を無駄なく使ったり、食べ残しは捨てず別の料理に作り替えたりと、家庭でできる工夫を一人一人がすることで、大きく解決できることでしょう。
有り余る食品が、本当に困っている人に行き届かない仕組みや、経済発展を優先した過剰な供給と消費の仕方を改善することが、食品ロスを無くすために必要な取り組みであるということです。
食べたくても食料が手に入らない人もいる反面、食べ物に恵まれて捨ててしまう人もいる。少しずつでも平等な世の中になるようにしていきたいと思います。
具体的な取り組み
「おそなえ」から「おすそ分け」へ。おてらおやつクラブ
2018年グッドデザイン大賞を受賞した、奈良県の、特定非営利活動法人おてらおやつクラブではとてもユニークな取り組みをされています。
仏様やご先祖さまへ「おそなえ」されたお寺にある食べ物を、「おさがり」として頂戴して「おすそわけ」するという活動で、おてらおやつクラブのHPではこの活動をこう紹介されています。
(引用)
「おてらおやつクラブ」は、お寺にお供えされるさまざまな「おそなえ」を、仏さまからの「おさがり」として頂戴し、子どもをサポートする支援団体の協力の下、経済的に困難な状況にあるご家庭へ「おすそわけ」する活動です。
活動趣旨に賛同する全国のお寺と、子どもやひとり親家庭などを支援する各地域の団体をつなげ、お菓子や果物、食品や日用品をお届けしています。
出典:https://sdgs-support.or.jp/journal/goal01/
食品ロスを無くす取り組み
世界には食べたくても食べられない人がいる反面、食べ過ぎで困っている人もいます。そんな境遇の違う人たちを、お互いが抱える問題の「食べ物」で解決する「TABLE FOR TWO(テーブルフォーツー)」(※以下TFTとします)
この取り組みでは、あなたがTFTに参加している企業の食堂やレストランでTFTのメニューを食べると、メニュー代金から20円が開発途上国の子どもの給食に変わります。
途上国の給食は1食20円なので、まさにあなたの1食が子どもたちの1食になります。TFTのメニューは、食べ過ぎで困っている人の健康に優しい低カロリーな食事になっているので、日本人が摂りすぎていた栄養が、栄養の足りていなかった子どもたちに必要な、栄養たっぷりの給食となって届くことになるのです。
遠く離れた国で暮らす子どもたちと私たちを繋ぐ、とっても素敵な取り組み「TABLE FOR TWO」は2007年に日本で始まり、今では世界14ヶ国に広がっています。
最後に
「SDGs」は2015年に国連総会で決まった指標ではありますが、その前からさまざまな取り組みがなされてきたことへの驚きと、このことを続けてきてくれた方がいるからこそ、何をやろうかと焦ることなく、すぐにできることを指し示してくれることがありがたいなと感じました。
2030年までに、地球に住む私たちが自分自身の手で、よりよく豊かに生きていくために正しい情報を得て、できることをやっていきましょう。
0件のコメント